▲焼山(やけやま)2400m
〜 頸城三山の一角、今尚、噴煙を上げる名山へ 〜
2006年3月18日(土) 登頂回数1
晴れ
 GPS軌跡

焼山は、日本三百名山であるが、新潟県唯一の活火山であり、現在も噴煙を上げる山である。登山ルートは4箇所あるが、どれも荒廃しており通行困難である。又、噴火の危険性がある為、現在も頂上から半径2km以内は立ち入り禁止となっている。1974年7月に割れ目噴火が起こり、山頂付近でキャンプ していた登山者3名が死亡する事故が発生して以来、登山禁止が続いている。

今回は、大学時代の後輩、五百住君と共に焼山を目指す。長野在住の五百住君とは、登山口である笹倉温泉で集合する。僕は、前日の昼に自宅を出発する。今回は、交通費節約の為、一般道と高速を併用しながら、のんびり笹倉温泉を目指した。到着は午後9時過ぎ。笹倉温泉の広い駐車場に愛車を停める。車内でゆっくり寛いでいると、五百住君も到着する。翌日のルート確認と、出発時間の確認だけして寝ることにする。気になる天候だが、明日1日が勝負で、夕方からは雨の予報となっていた。明日の下山まで、なんとか天候が持ちこたえて欲しい。そう願いながら眠りにつく。

18日の早朝、午前4時半に起床。気になる上空を観察してみる。満天の星空であるが、瞬きが激しすぎる。これは、上空に寒気が流れつつある証拠だ。急がなければならない。簡単に朝食を取り、登山の準備を進めた。隣の車で用意を進める五百住君は、車外で朝食を取る。さすが週末である。駐車場には、スキーを担いだグループが3組おり、各々、準備を進めていた。この日は、兎に角、早く出発したかった。お互いの準備が整い次第、即出発。

午前5時15分、ヘッドランプで周囲を照らしながら歩き始める。笹倉温泉からしばらくは、除雪されているが、すぐに除雪終了。雪壁を乗り越え、雪で覆われた橋を渡れば、九十九折の林道歩きのスタートである。この日の先行者は、北面台地から火打山へ向かう単独行の山スキーヤー。その単独行者、なかなか良いペースで登っていく。しかし、この日の雪質は、最悪だった。前日の雨の影響か、グチャグチャの雪質で、沈む、沈む!時には、腰まで埋まるラッセルである。予想以上にタイムロスするし、体力の消耗も激しい。おまけに、雪面には無数の熊の足跡があった。しかも、大小の足跡があることから、間違いなくそれは親子連れの熊だ。熊の足跡にこの雪質、あまり良いとは言えないスタートとなった。

急坂の林道をショートカットしながら登りきると、目指す焼山と高松山が顔を出す。これ以上、林道沿いにルートを選択してしまうと、さらにアップダウンが激しくなってしまう為、尾根を巻き気味に登っていく。前方のアマナ平越しに焼山、火打が聳えていた。周囲の景色に感動!凄いの一言である。登高意欲が増し、気分も爽快だった。前方を行く単独行者は、かなり先を登っており、この位置からだと、まるでマメ粒のようにしか見えない。トレースもなく、その単独行者が、どのようなルート選択をしたかは不明であった。さて、アマナ平までは、緩やかなルートの為、あっと言う間に来てしまった。アマナ平からは、前方、左側の斜面をクリアしなければならない。これをクリアすれば、待望の北面台地だ。前方の単独行者は、やや右側の急斜面にルートを取り、そこをクリアしようと、スキーを担いで苦闘していた。僕たちは、少し手前から斜面に取り付き、尾根上から右へ北面台地を目指すルートを選択する。急坂の斜面を登りきり、北面台地に立つと、先程の単独行者とかち合ってしまった。その単独行者は、突然の僕の登場に驚いたのか、熊でも見るかのような目で僕を見つめていた。その単独行者と簡単に挨拶を交わして、火打山へ向かうという彼を見送った。ここでしばらく焼山を眺めながら休憩する。

北面台地まで来ると、焼山が目の前に迫り、まるで手に取るような距離に思えてしまう。しかし、これが大きな間違いなのだ。歩けど歩けど、近づかない焼山・・・。標高2000m付近の傾斜面を登りきるまで、スノーシューで登り、その先は、ピッケルとアイゼン歩行に切り替えた。この先は、岩と氷のミックスするルートとなり、危険なトラバースや急斜面の登高が待っていたからだ。急斜面を大きくトラバースし、高度2200m付近から上方に見える岩峰の基部に向かって直登を繰り返すと、焼山外輪山の一角に登り着く。やっとの思いでここまで登って来たが、目指す山頂は、火口を挟んで真向かいのピークだった。「クソ!ここでタイムリミットか???」時間を確認する。リミットは13時、しかし、時刻は11時50分だった。「なんとか山頂には行けるな!」天候もギリギリ持ちこたえてくれていた。ここまで来たら、気合で登りきるしかない!火口斜面をトラバースし、山頂直下の岩場を目指す。山頂直下、雪と岩のミックスをクリアすれば、そこには待望の山頂がある。無我夢中で登った。午後12時8分、焼山頂に立った。風が強くて、あまりゆっくりもしていられなかったが、簡単に記念撮影と眺望を満喫した。徐々に消え行く視界ではあったが、そこにはしっかり妙高山、火打山、雨飾山、その奥には北アルプス北部の山々の眺望があった。

登頂の感動は薄い。長い下山が待っているからである。悪天になる前に、何としてでも北面台地をクリアしなければならない。広い北面台地で視界不良になると、身動きが取り図らくなってしまうからだ。兎に角、下山を急いだ。

この日、後続の5パーティは、全て時間切れで焼山を諦めたようだ。これには、やはり雪質の悪さが上げられる。特に九十九折の林道付近のラッセルには、殆どのパーティが、かなりの時間をロスしてしまったようである。

午後3時20分、無事、下山。しかし、長く辛い下山だった。焼山・・。登りがいのある立派な山だ。

下山後、笹倉温泉の日帰り施設である「千寿荘」へ向かう。土・日料金800円を支払い入浴。ここのお湯は、源泉100%のかけ流しである。泉質は、重炭酸ナトリウム泉で、その含有量は日本一だそうだ。1kmほど下流部にある焼山温泉は、アルカリ性単純泉。温泉の人気としては、笹倉温泉の方が高い。さて、浴槽だが狭い。5人入れば、ギュウギュウ状態だろう。幸いこの時は、五百住君と僕の二人だけだった為、快適だったが・・。お湯には、大満足している。しかし、休日の入浴料が、800円になるのはどうかしている。

入浴後、長野県須坂市の五百住宅へ向かう。疲れていたので、車を走らせて帰る元気がなかった。なので、またまたお世話になることに・・・。その日は、大宴会!飲んで食って寝た。

翌日、五百住夫妻の案内で、近くにある臥竜公園や善光寺へ向かった。臥竜公園では、臥竜山へ登り、隣接する須坂市動物園にも寄った。この動物園、入場料200円の割りには楽しめた。ライオン、熊、カンガルー、ペンギン等がおり、予想に反して、しっかりした動物園で驚いた。善光寺は、一度は行きたかったお寺だったので、念願かなった。お土産に名物の一味唐辛子とそのふりかけを購入。

今回も五百住夫妻には、お世話になりました〜。勿論、五百住君!焼山、楽しかったですよ〜。登りがいがある山でしたね。また行きましょう!天候に恵まれて本当に良かった(^_^)

【焼山頂にて】


【北面台地より焼山】


【北面台地上部】


【焼山直下】


【焼山(左)、高松山(左)】


【山頂より火打山】


【臥竜山 三角点(おまけ)】

★山行記録★

山行時間:10時間5分
5:15 笹倉温泉
7:25 アマナ平
7:59 北面台地末端
10分 休憩
12:08 焼山頂
5分 休憩
13:50 北面台地末端
14:15 アマナ平
15:20 笹倉温泉



ご意見・ご感想はこちら
Since February 2000 Copyright Hiroaki Yoshida All Rights Reserved.