▲猿ヶ馬場山(さるがばんばやま)1875m
〜 未開の秘境、登山道なき歴史とロマンの山へ 〜
2006年3月7日(火) 登頂回数1
晴れ
 GPS軌跡

猿ヶ馬場山は、飛騨高地にある赤谷山脈中の最高峰である。日本三百名山にも選ばれているが、登山道がなく、登頂するには積雪期や残雪期に登らなければならない。無雪期は、猛烈な藪漕ぎを強いられる山である。山名の由来は、今昔物語の「荘白川の猿丸」の舞台の山か、それとも白川郷の伝説「天生峠(あもうとうげ)で猿の大群から猟師を救った狼」の話などからきている。馬場とは万場と同意語で、広い草原、丘の意があり、この山容にぴったりである。又、猿ヶ馬場山のすぐ近くには帰雲山がある。この山の名を聞くと、誰もが埋蔵金伝説を思い描くだろう。まさしく、この麓には、かつて有名な「帰雲城」と呼ばれる城があった。しかし、ある時、巨大地震により、帰雲山の西の斜面が大崩壊をし、一夜のうちに城が埋まってしまったという伝説が残っている。金山経営により巨万の富を蓄えていた内ヶ島氏の居城であった事もあり、かなりの埋蔵金が埋まっている可能性があるのだ。今でもその崩壊地は残っており、その凄さは想像できる。

歴史とロマンの山、猿ヶ馬場山である。今回は、大学時代の後輩である上田君と長山君も同行する。いつもの集合場所である大阪、枚方市で待ち合わせ、僕の愛車に乗り込み出発。名神、東海北陸道を荘川ICまで利用し、ひたすら一般道を世界遺産で有名な白川郷目指して走る。登山口は、白川郷にある白川八幡神社裏の林道付近にある。しかし、今年は雪が多く、その林道へ入ろうとしたものの、白川郷の集落の裏で、すぐ除雪が終了しており、林道への乗り入れができなかった。仕方ないので、林道入口から少し手前にあった空スペースに愛車を停める。ここは、恐らく駐車禁止だと思われる為、白川郷の駐車場へ停めるのが安心。

簡単に朝食を取り、登山の準備を進めた。天候は快晴で、気持ちよい朝だった。出発は、午前6時39分、スノーシュー装着でスタート。集落裏から林道入口へ入るが、除雪されていない為、雪壁を乗り越えて行く。乗り越えると、ちょうどそこは白川八幡神社裏付近である。そこから薄っすらと残るトレースを頼りに、林道をショートカットぎみに登っていくが、すぐにトレースは消えた。その後は、地図とコンパスを利用し、地形をよく観察しながら登っていく。兎に角、急な坂で体力の消耗が激しかった。普段の数倍近い汗をかいたかもしれない。同行の上田君や長山君達も汗だく。635mh付近のつづら折れ林道から帰雲山北北西尾根に取り付き、長い急坂を登りきると、深い雪に覆われた宮谷林道上部に出る。疲れたので、ここで一休み。

しばらく林道を進み、1178mピークを巻いたあたりから、再び尾根に上がり、登りはさらに続く。1300m近からは、緩やかなブナの稜線となり、快適な山歩きとなる。周囲は、ブナを中心とした美しい原始の森だった。帰雲山手前でようやく猿ヶ馬場山が見えたが、一番奥に見えるピークがそれだから、距離はかなりある。

帰雲山は、トラバースするのが一般的だが、埋蔵金で有名なこの山に登っておきたいという事もあり、山頂を巻かずに登りきる。急坂だが、スノーシュー装着でも問題なく登れるレベル。山頂の小屋は、雪で覆われていたが、無線中継所の様なアンテナだけは、雪から顔を出していた。山頂から、少し下って鞍部に降り立つ。しばらく細い尾根を辿れば周囲の風景は一変し、針葉樹の林となる。帰雲山から猿ヶ馬場山間が長く感じられた。なかなか山頂が来ない。三角点峰は、寄らずに猿ヶ馬場山の最高点を目指す。山頂付近は、平坦でどこが山頂が判断に困る。GPSとマップポインターを使って、現在地を求め、午前11時25分、山頂を確認する。長かった・・・。ゆっくり休憩する。山頂からの眺望が素晴らしかった♪そこには、雄大な白山を筆頭に御嶽山、乗鞍岳、そして、北アルプス全山の眺望があった。アプローチが長く、山頂まで苦しい思いをしたが、これで報われた。疲れも苦しみも全て吹っ飛んで行き、僕の中には、大きな感動と達成感だけで溢れかえっていた。

下山は、往路をゆっくり景色を楽しみながら下った。

下山後、平瀬温泉近くにある大白川温泉「しらみずの湯」で汗を流した。ここは、2005年にオープンした新しく綺麗な施設。ここの良い所は、循環ではなく、かけ流しの温泉であるとう事。泉質は、含硫黄−ナトリウム−塩化物温泉で、少し濁った潮汁のような色ので、柔らかくなめらかなお湯。この日は、露天風呂が故障中で利用できなかった。残念だが、内風呂で100%源泉風呂を楽しんだ。

快晴で雪質も良く、最高のコンディションの中、念願の猿ヶ馬場山へ登頂できた。同行いただいた上田君、長山君に感謝!また行きましょうね〜。


【猿ヶ馬場山頂にて】


【山頂より白山】


【山頂より御嶽山】


【猿ヶ馬場山】


★山行記録★

山行時間:7時間19分
6:39 白川八幡神社裏
7:55 宮谷林道上部
10分 休憩
10:00 帰雲山
11:25 猿ヶ馬場山
25分 休憩
12:28 帰雲山
13:28 宮谷林道上部
13:58 白川八幡神社裏



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