▲明神岳(みょうじんだけ)1432m・桧塚(ひのきづか)1402m
〜 癒しの草原から笹の庭園へ 〜
2004年4月6日(火) 明神岳回、桧塚1
晴れ
 GPS記録

明神岳(1432M)は、台高主稜線上に位置する、山脈北部の最高峰である。山名は、かつて山頂に、穂高明神が祀られていたことが由来である。又、山頂直下の明神平には、奈良県3大スキー場の中でも、洞川、和佐又に続き、最も秘境のスキー場(現在は営業していない)がある。桧塚(1402M)は、明神岳から東へ伸びる支稜のピークであり、山肌が笹の草原で覆われており、美しい山容の持ち主である。三角点のある本峰と、奥峰(1420M)の二峰が並んでい。奥峰からは、台高随一とも言える、素晴らしい展望を楽しむことが出来る。奥峰は、県境に接していない山の中では、三重県の最高峰になる。

今回は、会社の同僚の長野君と、明神岳と桧塚へ登る計画を立てた。午前3時に、大阪の堺市で待ち合わせて、登山口である大又林道終点へ向かった。大又林道は、道幅が狭く、対向の難しい道であるが、舗装はされているので、普通車でも問題なく走ることが出来る。午前5時、大又林道終点に到着した。「あれ?もうちょっと先まで行けそうだな。」終点から先へも、車で入って行けそうに思えた。車から降り、歩いて様子を見ることにした。未舗装の林道を100M程歩くと、コンクリートで舗装された急坂が続き、その先の工事事務所の横に、大きな広場があった。「あそこまで入れそうだな。」と思い、一旦、林道終点まで引き返して、車でそのスペースまで登ることにした。このコンクリートの急坂は、予想以上に急勾配で、愛車プラドでも、ローギアでないと登ることの出来ない坂であった。その急坂をクリアし、登山道手前の駐車スペース(?)に駐車することにした。実際、ここまで車で入る登山客は多いようだが、ここへの駐車はお勧めできない。理想は、林道終点にある駐車スペースへ駐車すべきである。歩いても10分程の距離だし、終点から歩いて登山道に取り付くことをお勧めする。

登山口出発は、午前5時45分。大又川沿いに続く登山道を歩きはじめる。歩くこと数十分で、近年、台風による土砂災害により崩壊した、あしび山荘に出る。以前のあしび山荘の姿からは、想像もつかない程、荒れ果てていた。この災害により数年前まで、大又林道終点から明神岳への登山は、禁止になっていた。登山道は、大木が小枝のように折れて倒れており、以前の災害の激しさが良くわかる。しかし、不明瞭な箇所は少ないので、迷うことはない。雲ひとつない晴天の中、荒れた登山道を黙々と、明神平を目指し歩いた。途中で道が二手に分かれていた。来た道に沿って谷川沿いを登るルートと、細い木の橋を渡るルートである。正規ルートを示すテープは、橋側を示しているので、こちらを選んだ。どうやらその少し上で、谷川沿いの本来のルートが土砂崩れで通れなくなったため、こちらのルートが作られた様子である。この谷を詰めると、二段に落ちる明神滝が現れる。この辺りから明神平までの登山道は、整備されたハイキング道になり、ジグザグではあるが、歩きやすくなる。

明神平到着は、午前6時50分。早朝なので、明神平には誰もいない。ここは、北側の水無山と南の三ツ塚、前山の鞍部にあたり、一面草原の緩やかな台地で、幕営には、もってこいの場所である。この静かな草原でしばらく休憩を取り、ここから見て取れる風景を満喫した。特に、朝日を浴びた薊岳の姿は素晴らしいものがあった。

明神平から明神岳までは、緩やかな登りが続き、明神岩を過ぎると、三ツ塚ピークの分岐に出る。この分岐で、左へ続く台高主稜線をたどる。気持ちのよい、笹原で覆われた尾根をたどっていくと、明神岳の山頂に出る。明神岳到着は、午前7時25分。この山頂は、なだらかな尾根上のある。山名のプレートがないと、そのまま通り過ぎてしまいそうになる。国土地理院の地形図には、山頂に穂高明神の記載があり、付近に祠があるはずになる。探してみるが、見つからなかった。

明神岳からは、その少し先の分岐を左に取り、急斜面を一気に下る。ブナの自然林の中に続く踏み跡を辿る。以前は、コースを示すテープや赤布が少なく、悪天でガスの多い日には迷いやすかったそうだ。しかし今では、飯高町が、オレンジ色の「登山道」というテープを至る所に貼ってくれているので、このルート上で迷いやすい箇所はない。緩やかなアップダウンをクリアし、1394mピークを過ぎると、視界が開け、草原に覆われた稜線に出る。ここからは、この気持ちの良い稜線を、桧塚奥峰目指して登る。奥峰山頂手前からは、室生の山々を隅々まで望むことが出来た。そうして登りきったところが、三重県最高峰である、桧塚奥峰の山頂である。到着は、午前8時10分。山頂から右にわずかに進むと岩場へ出る。そこには、言葉では言い表すことが出来ない程の、素晴らしい展望があった。目の前には、桧塚、そして台高主稜線上の池小屋山までへと続く、それは、飽きることのない眺望であった。

桧塚奥峰の山頂を後にし、台高北部の山々を眺めながら、本峰である桧塚へ向かう。途中、マナコ谷へ下る分岐を左に見送り、笹原の草原が広がる稜線を伝っていく。ここは低い笹原で、一気に展望が良くなる。ちょうど大台ヶ原の正木ヶ原のように、トウヒや立ち枯れの木が、風景にちょっとしたアクセントを加えている。そして、360度とまではいかないが300度位の好展望を望むことが出来た。目の前には高見山、その奥には曽爾の山々、住塚山、倶留尊山、大洞山。東には、迷岳。その右には、雄大な台高山脈。さらにその右には大峰山脈。なだらかな台形地の弥山などは、遠くからでもはっきり見て取れる。この素晴らしい展望を楽しみながら、尾根を登り切ると、桧塚山頂に出る。残念ながら山頂は、樹林に囲まれていて眺めはないが、三等三角点がしっかり埋まっている。到着は午前8時25分。山頂でしばらく休憩し、往路を戻ることにした。

下山途中、平日にもかかわらず、数組の登山客に出会った。台高山脈の中でも、ここ明神平周辺は、ひと際人気の高い山なのだと、実感した。登山口到着は、午前10時55分。今回は、癒しの草原と、素晴らしい展望を満喫する事ができ、大満足の山行となった。

下山後、温泉に向かった。近くの東吉野村にある「やはた温泉」に向かったが、なんと休業日であった!!「またか!!!クソ!最近は、温泉には、ついてないな〜」しかし、そんなこともあろうかと思って、今回は、もう一箇所考えてあった。「津風呂湖温泉」である。ここからは、少し車で走らなければならないが、湯が良いとの評判があるので、是非行ってみたい。入浴料が900円と高いのが気になっていたが、この日はサービスDAYで、700円で入浴できた。建物は質素で、「これが温泉?」という感じである。問題の泉質であるが、含炭酸食塩泉で、湯を口にするとちょっぴり辛い感じがする。蛇口の湯の全てが、源泉を利用している点は、評価に値する。これは、温泉の湧出量が多くないと出来ない。又、露天風呂は、川のほとりにあって景色は悪くないが、湯船が浅い。また、パイプからのジェット噴射の音がやかましいなどの点で、あまりのんびりできる雰囲気ではないのが、マイナス点であった。しかし、湯は確かで、満足できるものだった。

入浴後、桜舞う、津風呂湖畔を後にした。


【明神平】


【桧塚】


【桧塚奥峰】


【明神岳山頂にて】


【桧塚山頂にて】


【桧塚奥峰にて】

★山行記録★

山行時間:6時間10分
5:45 登山口
6:50 明神平
10分 休憩
7:25 明神岳
10分 休憩
8:10 桧塚奥峰
8:25 桧塚
15分 休憩
9:07 桧塚奥峰
15分 休憩
9:50 明神岳
10:15 明神平
10:55 登山口



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