▲武尊山(ほたかやま)2158m
〜 ヤマトタケルの神話とブナの原生林の多さで知られる名山へ 〜
2003年5月22日(木) 登頂回数
晴れ


谷川岳登山後、翌日の武尊山登山口である、武尊神社に向かった。武尊神社手前には、トイレのある広い無料駐車場がある。平日のこの時期に、武尊山へ登る登山客は少ない。駐車している人達の殆どは、駐車場から約5分下ったところにある、裏見ノ滝がお目当てなのである。

僕たちは駐車場に車を停め、車外でくつろいでいたが、目の前に立っている『熊出没注意!』の看板がやたら気になった。「谷川岳でもGWに熊が出没したというし、この辺りは熊がよく出没するのかね〜?明日は熊鈴を付けて登った方が良さそうだな。」と同行の五百住君と話していると、突然、裏見ノ滝を見物に行っていた観光客の男性が、小走り気味に駐車場へ舞い戻ってきた。「どうしたのですか?」と問うてみると、「滝の所で熊が出没した!まだ体は大きくないが・・・。君達は明日山へ登るの?今日はここでテント?熊に注意してくださいね。」と言い残し帰って行った。「出没しましたか・・。ハッハッハ・・。」と五百住君は苦笑いだ。「今日は気味が悪いから、飯を食ったら車の中で寝よう!ゴミは熊を誘うから車の中に完全に入れておこうか!」ということで手早く夕食を作り、この日の午後6時前には眠りについた。

22日(水)の起床は午前5時。軽く朝食を作り、登山の準備に取り掛かった。登山道は、武尊神社前の林道から始まっている。ガイドブックによると、林道は、一般車通行止めとなっているが、登山者は利用可なのである。林道終点まで車で入ると、そこには、約10台駐車可能なスペースがあるので、駐車する。そこには先客のハイエースが1台停まっていた。ハイエースからは、2人組の登山者が出てきたので、軽く挨拶をして準備を急いだ。

出発は午前6時。「熊の多い山域なので、登山者が多い方が気分的に楽だな。」と話しながら登り始めた。登山道を10分程歩くと、剣ヶ峰山への分岐に出る。どうやら先に出発した2人組の登山客は、剣ヶ峰山(2020M)経由で、武尊山へ向かうようで、僕たちとは反対のコースを取ったようだ。コースタイムがあまり変わらないので、僕たちも剣ヶ峰山経由のコースも考えたが、なんせ沢沿いのコースで、熊の出没率も上がる。「熊騒動」が出た昨日の今日だから、当初の計画通り、分岐を左に取り、須原尾根コースを登る事にした。

登山道は、カラマツ林の中を登って行くと、傾斜が徐々に増し、ブナ林帯に入る。この辺りからしばらく、須原尾根を巻くようにして登ると、須原尾根に出る。尾根に出たところで、しばらく休憩を取る。尾根を登るにつれ、残雪が増えてくる。手小屋沢避難小屋分岐を過ぎた頃、残雪の中に、まだ新しい熊の足跡を見つけた。同行の五百住君は、鼻が利くようで「獣の臭いがまだ残っている!まだ、近くにいる!」と言っているが、僕にはその獣の臭いが、さっぱり分からなかった。気味が悪いので、ここからは鈴を手に持ってガンガン鳴らし、時折、声を出しながら登った。

さて、登山道を登るにつれ、辺りはコメツガの原生林となり、傾斜は徐々に急になる。ひたすら登って行くと、ロープと鎖で固定された岩場が続き、それを超えるとハイマツ帯の開けた場所に出た。そこからは、武尊山が良く見え、写真を数枚撮影する。ここまで来ると山頂は近い。しばらくハイマツ帯の平坦な尾根道を歩き、最後の急坂を登りきる。

午前8時25分、武尊山(2158M)に到着。山頂からの眺望は、剣ヶ峰山への稜線がすばらしく、遠くには至仏山、燧ヶ岳を望むことができた。熊の出没を恐れながら登ってきた山頂なだけに、満足感と安堵感で一杯であった。しばらく山頂を満喫した後、下山にかかった。

下山は、往路を鈴を鳴らしながら急ぎ、午前10時07分、林道終点の駐車スペースに到着した。それから裏見ノ滝の駐車場まで戻り、昼食を取ることにした。駐車場では、今朝出会った2組の登山者が昼食を作っており、話を聞いてみると「熊がいたので引き返してきたのだよ。」と話してくれた。これを聞くとさらに怖くなった。僕たちは、鈴や声でアピールしながら、歩いたのが良かったのだろうか。

昼食の後、汗を流す為に湯の小屋温泉「洞元茶屋」へ向かった。ここの入浴料金は1000円と少々高いが、大きな露天風呂と、綺麗な内湯(岩風呂と檜風呂)がある。湯は循環式でなく、かけ流し式で、源泉をそのまま引いているのが良い。泉質は単純温泉で、源泉が71度だから、少し温度を低くして利用している。僕たちはまず内湯に入り、面倒臭いが一度着替えて、露天風呂に向かった。露天風呂は、川沿いの開放的な場所にある。久しぶりに良い温泉に入る事ができて大満足だ。※ここの露天風呂は混浴なので注意!

入浴の後、晴天が続く中、明日の巻機山登山口である、巻機山キャンプ場に向かった。「明日の山行も楽しみだな!」気分は上向きだ。


【武尊山】


【武尊山より剣ヶ峰山】


【武尊山より至仏山】


【武尊山頂にて】


【山頂でい○ち】

★山行記録★

山行時間:4時間07分
6:00 林道終点
6:50 避難小屋分岐
10分 休憩
8:10 藤原武尊峰
5分 休憩
8:25 武尊山頂
10:07 林道終点



ご意見・ご感想はこちら
Since February 2000 Copyright Hiroaki Yoshida All Rights Reserved.